玄米とは?
お米が実り収獲されて稲の果実の一番外側の籾殻(もみがら)の部分を取り除いた茶色の状態のお米のことを玄米と言います。
普段食べられている白いお米(白米)は、この玄米を精米して胚芽やぬか層を取り除いたおのです。
玄米には、白米よりもビタミン、ミネラル食物繊維など栄養素が豊富に含まれています。
発芽玄米とは?
発芽玄米とは、玄米を発芽させた状態のもののことで芽を出した玄米ということになります。
玄米が発芽する際に眠っていた酵素が活性して出芽の為に必要な栄養素を玄米の内部に増やしていきます。
そのため発芽させることにより玄米が柔らかくなり食べやすく栄養素もアップします。
炊飯する際も玄米のように長時間水に漬けておく必要もなく圧力釜を使う必要もなく通常の炊飯器で白米と同じように炊飯することができます。
炊き上がった発芽玄米のご飯も従来の玄米ご飯と比べ何倍も柔らかいため何回も噛む必要もなく、白米のご飯を食べるのとたいして変わらない感覚で食べることができます。
玄米のご飯よりも消化吸収が良くなり、さらに玄米を発芽させることにより栄養価やうま味が向上するのです。
玄米が発芽する際にタンパク質、ビタミン、ミネラル、アミノ酸等の数値が向上て栄養価も高くなります。
発芽玄米とは、簡単に言うと玄米以上の栄養価を持ち白米に近い柔らかさで食べられるお米なのです。
発芽玄米に含まれる栄養素は?
◆食物繊維
食物繊維には、腸内環境を良くする働きがあり便秘の改善や脂肪の吸収を抑制する働きがあります。
他にもコレステロールを低下させる作用や糖分、発ガン性物質などの有害物質を排出してくれる作用がありため癌や生活習慣病の予防にもなります。
ダイエットにも効果的な物質で体にとても重要な栄養素です。
食物繊維の働きは、次のような効果が期待できます。
①肥満の防止
食物繊維は、消化吸収されることがないためエネルギーにはなりませんが満腹感が得られるためエネルギーの摂りすぎを防いでくれて肥満の防止に効果的です。
②便秘予防と解消
食物繊維には保水性があるため便の量を増やすしてくれて便を柔らかくしてスムーズに排出できるようになります。
③有害物質を排出
不溶性の食物繊維には吸着性があるため食事などから体内に取り込んだ発ガン性物質や腸内の有害物質にくっついて体外に排出してくれます。
大腸ガンの予防に期待できます。
④血中コレステロールの減退
食物繊維には、コレステロールから作られる胆汁酸の分泌を促して分泌された胆汁酸や中性脂肪に吸着して血液のコレステロールを減少させる働きがあります。
⑤血糖値を下げる効果
体内に取り入れたれた糖類は、食物繊維があることによって一気に吸収されません。
そのために血糖値の急上昇を防ぐので糖尿病の予防や治療に期待できます。
⑥腸内腐敗菌の活動を弱める
食物繊維は、乳酸菌などの有機酸を出してくれる有用菌を腸内で増殖される温床になるので腐敗菌の活動を弱めてくれます。
◆ビタミンB1
ビタミンB1には、糖からエネルギーを生み出す働きがありビタミンB1が不足すると余った糖が中性脂肪として肝臓などに蓄えられることになってしまいます。
他にも疲労の回復や皮膚や粘膜を健康に保つ効果も期待できます。
脳や神経の働きを正常に保つ働きがあります。
現代人に不足しがちな栄養素なので積極的に摂りいれたい栄養素の一つです。
◆ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用の働きがあり、アンチエイジングの効果が見込まれます。
他にも肌荒れの予防や改善する効果や血管を健康に保つ働きがあります。
老化や動脈硬化、生活習慣病、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの予防が期待できます。
◆カリウム
カリウムには、高血圧の予防や改善する効果や筋肉を正常に動かせる働きがあります。
他にも利尿作用やむくみ防止効果や精神を安定させる効果があり美容と健康には欠かせない重要なミネラルです。
◆カルシウム
カルシウムには、骨や歯の健康を維持する働きや骨粗しょう症の予防にも期待できます。
他にもイライラや過敏症などのストレスを緩和する働きがあります。
◆マグネシウム
マグネシウムには、骨を強くする効果、神経伝達を正常にする効果、筋肉の収縮をサポートする効果、生活習慣病を予防する効果、便秘を予防予防する効果などが挙げられます。
◆オリザノール
コレステロールを低下させる効果や自律神経失調症、更年期障害、潰瘍などにも効果的で治療薬にも使用されています。
◆フェルラ酸
ポリフェノールの一種で抗酸化作用があり大腸がんのなどの予防の効果も期待できます。
◆イノシトール
フィチン酸からつくられて脂肪肝予防や動脈硬化予防やカルシウムの吸収を促進する効果、コレステロール血栓の改善などにも効果があります。
◆GABA(ギャバ)
GABA(ギャバ)には、ストレスを軽減し精神を安定させたり、血圧やコレステロールを下げたり、アトピーやアレルギーに効果的だという事も期待できます。
発芽玄米には、豊富な栄養素が含まれているのでぜ日頃の食生活にぜひとも摂りいれたい食材です。
発芽玄米は低GI値食品
GI【グライセミック・インデックス(Glycemic Index)】とは食後の血糖値の上昇を示す指標のことです。
食品ごとにGI値が違います。
GI値が高い食品だと血糖値の上昇が急激に上がりGI値が低い食品だと血糖値の上昇が緩やかになります。
主食(炭水化物)のGI値の違いを見てみましょう。
食品 | GI値 |
パン | 92 |
うどん | 85 |
白米 | 82 |
そうめん | 80 |
コーンフレーク | 75 |
パスタ | 65 |
中華麺 | 65 |
発芽玄米 | 55 |
このように発芽玄米は、他の主食(炭水化物)に比べGI値が低いことがわかります。
それではなぜGI値が高い食品を食べると太りやすいのか?
食事で炭水化物を体内に摂りいれると一部体内で分解されてブドウ糖として血液中に吸収され血糖値が上昇します。
すると、インスリンがすい臓から分泌され血糖値を正常な量になるまで分泌されます。
インスリンは、エネルギーを脂肪として体に溜め込み、脂肪細胞の分解を制御する働きがあり、糖質を過剰に摂取するとインスリンが余分な糖を中性脂肪として体内に蓄積させていきます。
上記のことからGI値が高い食品を食べるとインスリンが多く分泌されるので太りやすくなるのです。
糖尿病の治療で「低インスリンダイエット」という食事療法がありますが、近年ではダイエットにも効果があると期待されています。
ダイエットに関心をお持ちの方は、まずはGI値が低い食品を摂取するようにされてはいかがでしょうか。
発芽玄米は、糖尿病の予防やダイエットに効果的な食品なのです。
発芽玄米は無農薬栽培のものを
しかし、どの発芽玄米でも体に良いということではありません。
農薬が使われていない無農薬・無化学肥料栽培の発芽玄米をおすすめします。
玄米の胚芽やぬか層には、残留農薬が溜まりやすいと言われております。
一年に一回や二回しか食べないのであれば、少々の農薬がついているからと言ってそこまで神経質になることまありませんが、毎日食べるお米に関しては、お米の残留農薬を一年、二年、あるいは十年という時間での体への累積を考えるとそれは恐ろしい数値となってはね返ってくるはずです。
発芽玄米は無農薬・無化学肥料栽培の発芽玄米ものをお選びください。
発芽玄米の炊き方
1.ボウル又は炊飯釜に発芽玄米を入れ水を注ぎ入れます。
2.一度目に注ぎ入れた水はすぐに水を捨てます。
3.また水を注ぎ入れ軽くかきまぜてあげてすすいで下さい。
(※発芽玄米は軽くすすぐだけで大丈夫です。)
4.水加減は、発芽玄米1合につき白米メモリより30から50cc 水を多く入れます。
(※食感がやわらか過ぎると感じる場合は、水加減をお好みで調整してください。また、炊飯器によって炊き上がりが異なりますので、 お好みで水加減を調整して下さい。)
5.後は、炊飯ボタンを押すだけです。
(※柔らかく炊きたい場合は、浸水時間を長めにおきましょう。)
発芽玄米で健康的な食生活を
現代のほとんどの方が食べているお米は、玄米を精米して白米の状態にして食べています。
白米を食べるようになったのは、江戸時代中期ぐらいから食べるようになったと言われておりますが、白米を食べるようになってからその時代に脚気という病が蔓延しました。
脚気とは、ビタミンB群が不足することにより起こる病気なのです。
では、なぜ脚気がその時代に蔓延することになったのかと言うとそれまでお米というものは、玄米で食べていたのに白米で食べることが普及したからでした。
お米(玄米)の糠層や胚芽には、ビタミンB群が多く含まれているのですが、白米にすることでそれら多くの栄養素がある部分を取り除いたことにより脚気が蔓延したのだと言われております。
現代の日本は、食生活が豊かになり他の食材でビタミンB群を摂取したりサプリメントなどでビタミンB群を摂取することができますが、まだまだ現代の日本人でもビタミンB群や食物繊維、マグネシウム、鉄が不足しているといわれております。
なぜ現代の日本人の主食は、白米が主流になっているかというと様々な理由があると思いますが、主にこんな理由があるのではないかと思います。
①白米に比べると玄米は炊くのに時間がかかります。(浸水時間をしっかり取らないと芯がのこる)
②白米は美味しく軟らかく、玄米は独特の香りと硬く感じる方もいらっしゃると思います。
③100年以上続く白米を食べるのが常識といった食習慣によって白米の味が私たちの味覚に定着していることもあります。
玄米ご飯の特徴として人それぞれの好みもありますが、ご飯が硬く感じでぼそぼそして玄米ご飯特有の臭いがあるので抵抗を感じる人もいると思います。
この問題を解決してくれるのが発芽玄米なのです。
発芽によってフィチン酸の消失
フィチン酸とは、土壌と植物体だけに含まれる有機化合物で、人間の体内では、ほとんど消化吸収できなく酵素の活性を阻害したり酸化作用を抑制する性質があり、植物体ではリンやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを貯蔵する働きを持っています。
そのため人体が種子類を摂取したときにフィチン酸が種子に含まれるミネラルと結びつき人体へのミネラルの吸収を妨げる作用があります。
玄米食をしていると、稀にカルシウムの代謝障害が見られるのは、フィチン酸の原因が関係していると思われます。
お米の主にフィチン酸が含まれているという部分は、胚芽やぬか層に含まれています。
玄米を発芽させるとフィチン酸の本来の役目である種の保存のために種子内のミネラルを逃さないという役目を終えフィターゼの働きによりリンとイノシトールに分解されます。
フィチン酸は、いろいろな酵素の活性を阻害する性質があるので、乳児用には向かない物質なのです。
発芽玄米は、このフィチン酸が消滅しているので乳児用の食事としても安心して食べさせることができるのです。
発芽玄米は、人体への消化吸収も玄米に比べ良くなります。
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発芽玄米とは、その名前の通り発芽した玄米の状態のお米です。
玄米の胚芽の部分から少し芽がでています。
毎日の主食であるパンや麺類、粉もの、白米を発芽玄米に変えるだけの無理なく続けられる簡単ダイエットです。
発芽玄米とは、玄米を水に浸して発芽させた玄米のことですが、発芽させることにより玄米の約3倍にGABA(ギャバ)の量が増えるのです。