米澱粉の特性

●アミロースとアミロペクチン

米澱粉はグルコース(ブドウ糖)から出来ていて、アミロースとアミロペクチンの2成分から構成されています。

アミロペクチンを100%持っているのがモチ米、80%含有がウルチ米であると云われていました。

アミロースはウルチ米にしかない澱粉で、長粒種ほど成分率が多く、短粒種は少ないです。

●アミルースは、グルコースが直鎮状にすながっています。
※アミロースが高いお米は、体積増加が多く硬く粘りが少ないお米となります。

●アミロペクチンは、直鎮状部分が途中から分岐が生じ樹枝状(房状)になっています。
※アミロース含有が低いお米は、体積増加が少なく軟らかく粘りが多いお米となります。

●澱粉粒の充実

玄米を搗精して糠層や胚芽を取り除くと澱粉層(内胚芽)が残ります。胚乳細胞壁は澱粉粒200粒前後を包んでいる壁です。

胚芽から入った胚乳は外周の細胞質に溜め込まれ、同時に細胞質室も大きくなります。

比例して外周の室が満杯になれば内室へ、内室が満杯になれば真ん中へと順次送られると考察されます。

日照時間が長く、気温の高い大平洋側は真ん中の細胞室まで澱粉が一杯詰まっています。
逆の地方では、寒暖の差により夜の澱粉自己消費も無く、しかも真ん中への細胞吸収も少ないために細胞室はやや小さくなります。とくにコシヒカリは硬く締まっています。
アミロペクチンは増え、それ以上にアミロースが少なくなっているために粘りがたかくなります。